春と秋の渓流をモチーフにした奥入瀬の大作二題
日本の自然美に自らの心象を託し、他の追随を許さぬ無比の風景画の世界を確立した奥田元宋。とりわけ、峻厳な山岳などを赤色系の岩絵具を幾重にも塗り重ねて描くいわゆる「元宋の赤」は、その芸術を特徴づけるものとして名高い。しかし元宋は、桜咲く春の情景や、見事に色づいた秋の山河を表した名作も数多く残している。《渓澗春耀》と《渓澗秋耀》はまさにそのような、穏やかで親しみやすい作品で、元宋芸術の懐の深さをよく示すものである。
監 修 奥田小由女(人形作家、日本芸術院会員・元日展理事長)
解 説 永井 明生氏(広島県立美術館主任学芸員)
原画所蔵 広島県立美術館寄託
技 法 彩美版®、シルクスクリーン手刷り
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