凜とした清廉な趣が漂う珠玉の美人画
本作「初秋」はちょうど戦争が激しくなるころに描かれたものですが、画面は非常に落ち着いており、京都の言葉で落ち着いていながらも華やかで明るく上品で粋で知的な様子を表す"はんなり"した風情が溢れています。内に秘めた意志の強さに、若い女性の凜とした犯しがたい清廉な美しさを感じさせます。
いかなる時も理想の美人画を追求し続け、一点の卑俗(ひぞく)なところもなく、清澄な感じのする香高い珠玉のような、<真・善・美の極致に達した美人画>を目指した、松園ならではの画格が堪能できる作品です。
監 修 上村 淳之
解 説 古川美術館 学芸課
原画所蔵 古川美術館
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