ひなげし咲く丘に重ねる、幸福な人生のイメージ
アルジャントゥイユはパリから10kmほどのセーヌ河畔の町です。田園風景と近代生活が混ざり合うこの地に魅せられた印象派の画家たちが、ここで数々の作品を制作しました。
モネがアルジャントゥイユで過ごした時代のうち≪アルジャントゥイユのひなげし≫を制作した時期は、妻のカミーユと幼い息子ジャンと共に自然豊かなパリ近郊で過ごした、モネの生涯において特に幸せで喜びに満ちた時代でした。この時代のモネは、家族と共に過ごす身近な日常の景色を題材にした多くの作品を描いており、充実した日常が感じられます。
夏の始まりを告げるかのように赤い花が咲くひなげしの野原と青い空。この美しい対比のなかに、カミーユとジャンをモデルにしたともいわれる二組の親子が描かれています。
本作は、「印象派」という名前のもととなった≪印象・日の出≫を含む数点の作品と共に1874年の第一回印象派展に出品された、印象派の黎明期を代表する一枚です。
今回この大変貴重な作品を、所蔵元のオルセー美術館から正式に複製画制作の許諾を受け、共同印刷の独自技法「彩美版®」で再現しました。印象派の巨匠モネが最も充実していた時代に描いた、軽やかで美しい初夏の景色を、ぜひお手元でお楽しみください。
監修・解説:高橋明也(美術史家/東京都美術館館長)
原画所蔵:オルセー美術館
彩美版®シルクスクリーン手刷り
Photo©RMN-Grand Palais(musée d‘Orsay)/ Hervé Lewandowski/distributed by AMF/ユニフォトプレス
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