東山 魁夷(ひがしやま かいい 1908~1999)
1908年横浜に生まれる。1931年に東京美術学校(現 東京藝術大学)日本画科を卒業、1933年ドイツ・ベルリン大学へ留学。1947年 第3回日展に「残照」を出品し特選を受賞、風景画家として立つことを決意。1956年 「光昏」で日本芸術院賞を受賞。1965年 日本芸術院会員となる。1969年文化勲章を受章。併せて文化功労者に選ばれる。1974年 日展理事長に就任。東宮御所や皇居新宮殿壁画のほか、唐招提寺御影堂の障壁画なども手がけた。1999年に逝去、従三位勲一等瑞宝章を追贈される。
山種美術館の名品、大晦日の京都が魅せる郷愁にあふれた傑作
≪年暮る≫は、昭和30年代半ばに作家の川端康成から、京都の自然や町の風景が変わらぬうちに、その美しい姿を描きとめてほしいという勧めを受けたことが発端となり着手された「京洛四季」シリーズの一点です。本作品は、京都ホテル(現ホテルオークラ京都)の屋上から眺望した、大晦日の町並みを表しています。魁夷が京都で除夜の鐘を聞いたときに、昔の京都への郷愁の想いが満ち溢れ、本作品へと表現されました。画面を覆う青は「東山ブルー」と称され、魁夷が探求を重ねた色彩の表現効果が発揮されています。
解説:山種美術館館長 山﨑妙子
原画所蔵:山種美術館
彩美版®プレミアム・東山魁夷 マスターピース コレクション™
ご購入等につきましては下記のフォームより お問い合わせください。