ゆるぎない画境へ ― 師・安田靫彦が絶賛した円熟期の傑作
本作は、ごく稀にしか褒めることがなかった師・安田靫彦(ゆきひこ)が、《浴女》につづき2度目に賛辞を贈った作品となりました。
遊亀は70代を迎えて、ますます独自の画境が深化し、《径(こみち)》《観自在》《姉妹(あねいもと)》などの数々の秀作を生みだします。本作は1969年(74歳)に制作、再興第54回院展に出品された際には大変評判となりました。円熟期に描かれた作品の中でも屈指の名作、と呼ぶにふさわしい遊亀の代表作といえます。装飾品を思わせる細部まで美しい日本美と、静謐な世界とがみごとに調和した本作は、観るものを高雅な世界へと誘ってくれます。
監 修 有限会社 鉄樹
解 説 國賀由美子(大谷大学 教授)
原画所蔵 京都国立近代美術館
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