「色彩の魔術師」マティス、最後の油彩作品
アンリ・マティスは、「フォーヴィスム(野獣派)」と形容される革新的な表現で、生涯を通じ絵画・彫刻・版画・切り紙絵などさまざまな技法を用い、類まれなる創造性で自身の芸術を探求し美術史上に大きな足跡を残しました。後進の芸術家たちにも多大な影響を与えたマティスは、20世紀を代表する芸術家の一人として、今もその作品は世界のいたるところで展示され、愛されています。 本作「赤の大きな室内」は、マティス生涯最後の絵画連作<ヴァンス室内画>の最後をかざる油彩作品です。複雑に塗り重ねられた赤い室内には、絵画やテーブル、動物の毛皮など二つずつ同様のモチーフが描かれ、一枚の絵の中にさまざまな要素が調和をもって表現されています。モチーフや色彩を対比させ、複数の要素を組み合わせ、老齢になってなお独自の色彩表現を前進させる、マティスの創作への尽きない意欲が感じられる作品です。 「色彩の魔術師」と呼ばれるマティス独自の感性が光る本作を、ぜひお手元でお楽しみください
監 修 高橋明也(美術史家/東京都美術館館長)
解 説 高橋明也(美術史家/東京都美術館館長)
原画所蔵 ポンピドゥー・センター(フランス)
@Centre Pompidou, MNAM-CCI, Dist. GrandPalaisRmn / Audrey Laurans / distributed by AMF / Uniphoto Press
技 法 彩美版® シルクスクリーン併用
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